・輸出梱包事例【オーストリア向グランドピアノトライウォール梱包】
今回は、オーストリアに向けてクリスタル製のピアノの輸出梱包依頼がありました。
画像では、布団で養生されているため分かりづらいですが、台座の乗せ換えの際に見た時には、間違いなく
透明のピアノでした。
初めて見たのでちょっとビックリです。
重量も普通のグランドピアノよりもありましたので、
外装箱の桁材をLVL材で施しました。
トライウォールの材質も
1100Gと1300Gのタイプがあり中、より強度の高い
1300Gを使用することとします。
箱の概略図はコチラ
左がLVL材
右が杉材(芯もち)
ピアノの台座に合わせて、固定するための内装を
ベニヤ材とLVL材で仕込みます。
厚さ30ミリのサンテックフォームを敷きます。
この素材で下からの衝撃に備えます。
緩衝材をセットしたところ。
ピアノの台座も合板で作られています。
ちなみにこの台座の事を「フネ」と呼ぶそうです。
この枠内に台座をはめ込みます。
上記画像の拡大。バンドを通す加工がしてあります。
ピアノ全体を発泡性シートで包みます。
さらにその上から、ストレッチフィルムで
巻いていきます。
P.Pバンドで台座と
トレーを固定して根止め処理を行います。
ここまでの
全体図。
左右の両側にBW700G製の「コの字パッド」
あてがいます。
上から見たところ。分かりますでしょうか?
外装面を取り付けます。
上から見たところです。
緩衝材をあてがったLVL材で跳ね上がり防止用の
押さえ処理(兼フタ受け)をします。
右側も同様に処理します。
押さえとフタ受けを施したところ、板が縦になっているものがフタ受けになります。
刷り込み板。ステンシルともよばれるものでケアマークを
表示します。
重量を吊って計量してチョークで記入します。
エステルバンドで封かんをして本体の完成です。
続いて付属品(イスや脚やペダルなど)の梱包に取り掛かります。
付属品の梱包も完成です。
ショックウォッチと呼ばれる衝撃感知用の特殊なセンサーを備えたラベルを貼り付けます。
振動に弱いピアノなだけにエアサス車をチャーターして
フォワーダーさんの指定倉庫まで運びます。